みなさんは、霊的な存在を敏感に感じる方ですか?
今日は、〈不成仏霊(ふじょうぶつれい)〉についてのお話です。
実は、これはごく身近にいる〈存在〉なのです。
Contents 目次
1、自分の死を自覚しない知覚体
〈不成仏霊〉とは、どいう状態の霊を言うのでしょうか?
ひとことで言いますと、「自分の死んだことを自覚しない存在」ということです。
さらに、様々な精神的苦痛、肉体的苦痛で、七転八倒の苦しみをしている存在だといいます。
つまり、自分が死んでいることに気づかないで、しかも、非常な苦しみを続けている状態の人、ということです。
死にさいして、自分の死を悟る(気づく)余裕がない状態の人なのです。
2、なぜ〈不成仏霊〉になってしまうのか⁈
この〈不成仏霊〉については、『守護霊を持て』(桐山靖雄著、平川出版社)がわかりやすく解説されています。
ここからは、この本から引用しながら、話を進めていくことにします。
この本でまず、〈不成仏霊〉とはどんな存在なのかが説明されています。
それをみてみましょう。
ところで、わたくしは、いま、死をさとるよゆうのない場合、といったが、それはどんな場合か?
死に際して、こころと肉体の苦痛が非常につよい場合である。
臨終に際して、満足して安らかに死をむかえるというひとは、まことに稀れである。
多くは、さまざまな、人にたいする怨念やにくしみ、はたせなかった欲望への執着、断ちがたい生への愛着、悔恨の念、など、その心はすさまじい勢いで荒れ狂っている。
もちろん、表面意識はこれを表面に出さぬよう、極力おさえるし、あきらめたかのように見えるけれども、潜在意識、深層意識には、愛憎悔恨執着の念が荒れ狂っている。
これに、死のもととなった病気やケガなどの肉体的な苦痛がくわわる。
臨終ちかくになって、昏睡状態となり、しずかに死をむかえつつあるようにみえても、潜在意識、深層意識は荒れ狂っているのである。
と、〈不成仏霊〉について、著者の桐山靖雄師はこのように述べています。
このように、「荒れ狂っている」状態ですから、安らかに死を迎えるどころではないといいます。
つまり、本人は、まだそこで死を自覚しないまま「生きている」のです。
こうして、人は〈不成仏霊〉になるようです。
3、すぐそこにいる〈不成仏霊〉
さて、人が死んで〈不成仏霊〉になってしまった場合、その後はどうなるのでしょうか。
(苦痛がはなはだしいとき)臨終のときの精神的肉体的苦痛をいつまでもそのままの状態で把持したまま、そこに存在することになるのである。
つまり、その苦痛、苦悶の念そのものがそこにあるわけである。
これはかなり長期にわたって存在する。
要するに、この存在にとって、死の自覚がないのである。
このように、死の自覚がなく、苦痛、苦悶にもだえたままの人が、肉体を持たないままそこにいる、と考えてよいでしょう。
肉体を持っていないから、我々には見えないだけなのです。
特殊な「霊眼」がある人だけが、それが見えるのです。
だから、〈不成仏霊〉は見えないだけで、今、あなたのそぐそばにいるのかもしれませんよ。
4、〈不成仏霊〉がもたらす、負の影響とは
1、誰でも〈不成仏霊〉の影響を受けている
では、自分の死を自覚しない〈不成仏霊〉は、周囲にどんな影響をもたらすのでしょうか?
こういう幽体が存在する場合、その近くにひとが行ったり、住んだりすると、その幽体(のアーラヤ)が感じている苦痛、苦悶が、こちらのアーラヤに伝ってきて、つよい影響をうけるのである。
その影響の度合いはひとにより違う。
そういうものをうけやすいひともあるし、うけにくいひともある。
しかし、どんなひとでも、大なり小なり、影響をうけずにはいられないのである。
と。
このように、近くに〈不成仏霊〉がいると、誰であってもその影響を受けるようです。
2、肉体上に現れる影響
ではどの様に、私たちに影響があるのでしょうか。
桐山靖雄師は続けます。
その影響は、まず、性格、肉体にあらわれる。
その幽体が、たとえば胃ガンで死んだとすると、胃が非常にわるくなったり、傷んだりする。
ひどい時には、自分がガンの因縁を持っていないのに、ガンになったりする。
つよい影響をうけているうちに、ガン体質でないものが、ガン体質にかわっていったのであろうと思われる。
こうなると、運命まで変えられてしまうわけだ。
病気で亡くなった人亡くなった人が〈不成仏霊〉となって、自分のそばで苦しんでいると、その影響が、自分の体調・体質にまで、影響を与えるというのです。
恐ろしい話ですね。
3、性格、人相にも悪影響を与える
さらに、性格などにも悪影響があります。
ひとに殺されたり、自殺した幽体の場合なども同じで、同様の苦痛をうけて、無意識のうちにかかわってくる。
まず、人相がかわってくる。
そういう影響をうけているひと特有の、くらい、かげのある顔貌(がんぼう)を呈し、体系、からだつきもかわってくる。
これは、そういうったほうに知識のあるものがみると、すぐわかる。
性格もかわってくる。
いままで、陽性で明朗、あまりひとをうらんだり、にくんだりしたことのないひとが、陰気になり、ひがみっぽくなり、あるいは、急に、さほどの理由がないのに、(あるいは理由をつけて)特定のひとにつよい憎悪を持つようになる。
また、それまでなかった癖をつよく出すようになる。
性格がゆがんできて、二重人格になったり、性格分裂(精神分裂ではない)を起こしてくる。
このように、〈不成仏霊〉の影響で、人相や性格、癖なども変わってくるようです。
皆さんご自身や、周囲の人で、こうしたことに思い当たる人はいませんか?
桐山靖雄師は続けます。
これは、なんのゆかりもないアカの他人でも、ある期間、その存在に近づくと、こういう影響をうけるのである。
まったく迷惑しごくなはなしだが、一種の精神的放射能とでもいうべきものだろう。
もちろん、先祖、あるいは家族の場合だっておなじことである。
このように〈不成仏霊〉は、本人が死を自覚せずに苦しんでいるだけではなく、そのそばにいるわれわれにも負の影響を与えるのです。
これは、考えてみれば当然と言えますね。
たとえば、目の前で、大けがをしてのたうちまわって苦しんでいる人がいるとします。
その人が、「助けてくれ!」と叫びながら、こちらに向かって鷲掴み(わしづかみ)にして苦しんでいたとしたら、どうでしょう。
そうすると、そばにいる人は、こころ穏やかでいられはずはありませんね。
それと同じ様な状態です。
ただ〈不成仏霊〉だから、目に見えないだけなのですね。
5、「苦しみの存在」から悪影響をうけた、私の体験
実はこのことに関して、私自身の体験があるので、それをお話します。
私の体験は、〈不成仏霊〉ではなく“生きている人”から、影響を受けた話です。
以前、私は一時期、アルバイトで工場勤務をしていたことがあります。
その時ですが、わたしはある正社員の男性から、なぜか非常に嫌われていました。
その人は、私と同じ班に所属していましたので、何かとかかわることがあったのです。
その人は何年も前から胃潰瘍が治らなくて悩んでいる人でしたが、その人とかかわるようになってから、私自身が胃潰瘍のような胃の不調になっていったのです。
私はもともと、胃潰瘍の持病はありません。
しかし、その工場に勤務して、その人のいろいろな圧迫を受けているうちに、私の口臭が激しくなり、胃が痛むようになってきたのです。
これまで、いろいろとストレスに見舞われる場面はありましたが、このように胃潰瘍のような症状が出る様になったのは、後にも先にもこの時だけです。
これをどう解釈するかです。
- まず、この人の〈生霊〉が、私の胃に悪影響を与えた。しかも、〈生霊〉によって、この人が苦しんでいるのと似たような症状になったことが考えられます。
- さらには、その人に普段から影響を与えている、〈不成仏霊〉が、何かの縁で、私にも影響を与えた、とも考えられます。
いずれにせよ、不思議な体験でした。
6、こうして〈不成仏霊〉は不幸をもたらす
ここまで見てきましたように、人は誰であっても〈不成仏霊〉の負の影響をうける可能性があるようです。
それは俗にいう、「祟り」とか「怨霊」とかといったものではありません。
死んでしまった人が、特定の誰かを恨んだり祟ったりしなくても、負の影響を周囲にもたらすのです。
本人の「苦痛」「苦悶」が、本人の意図とは関係なく影響を与えるようです。
これが〈不成仏霊〉というもののようです。
今回は、〈不成仏霊〉が、どのような存在なのかを述べてきました。
みなさんも、原因不明の体調不良や、性格の変化があったり、不運が続いたとしたならば、〈不成仏霊〉の存在を疑ってみましょう。
7、まとめ
- 〈不成仏霊〉とは、自分の死んだことを自覚せず、苦しんでいる存在である
- 近くに〈不成仏霊〉がいると、誰であってもその影響を受ける
- 肉体上にも、性格、人相にも悪影響を与える存在である
- 本人の「苦痛」「苦悶」が、本人の意図とは関係なく、周囲に影響を与える
【参考文献】『守護霊を持て』(桐山靖雄著、平川出版社)
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