みなさん、こんにちは。
浮浪霊(浮遊霊)とか地縛霊とかの話はよく聞きますねぇ。
でもそれらはすべて、こちら側からの証言です。
つまり、生きている側から見たおはなしです。
今日は、その〈浮浪霊〉の側から見た証言があります。
なかなか珍しいですので、それを見てみましょう。
Contents 目次
1、死後、10年間もこの世で「生きていた」女性
死んでいるのに、「生きていた」というのは奇妙な表現です。
でも、この本人の話を読めば納得できるでしょう。
1、本人の前世記憶の証言
前世(男)
17歳のときに文化大革命があり、銃を持った人から逃げるために走っていた時、橋から落ちて死にました。
でも、落ちたときには死んだとは気づかず、そのまま走り続け、帰り道が分からなくなってしまいました。
お腹が空いたときは、お寺でお墓にお供えしてあるものを食べたり、川の水を飲んだりして、10年間を過ごしました。
疲れたときは木の上で寝ました。
ある日、お腹が空き、おいしそうなものを持ったおばさんがいたので、そのひとのあとをついて行きました。
すると突然、赤ちゃんになったのです。
生まれ変わって、それまで死んでいたことが初めてわかりました。
わたしは10年間も死んだことを知らないで過ごしていたのです。
今世(女)
赤ちゃんになっても、前世のことは忘れませんでした。
すべて覚えていたのですが、言葉がしゃべれなかったので人に伝えることが出来ません。
この女性は、前世では男性だったそうです。
崖から落ちて死んでいます。
それがなんと、自分が死んでしまったことにはまったく気づかずに、そのまま10年間も死後の世界を「生きて」いるのです。
これが浮浪霊(浮遊霊)の特徴です。
さらに通りすがりの人に何度か〈憑依〉しているのです。
町の人に声をかけても誰も相手にしてくれなくて、とても寂しかったのを覚えています。
おばあさんがいたので、寂しさのあまり、抱きつきましたが、その人は気分が悪くなってしまいました。
憑依したような形になり、祈祷され、何度も追い出されました。
自分の家に帰りたかったのですが、なぜかその部分の記憶だけが消え失せていて、戻れませんでした。
憑依された方は、やっぱり気分が悪くなったりするのでしょう。
2、死後における状態
この一例から、人は死後、どのような状態になるかを、まとめてみましょう。
- 死んだことにずっと気づかないでいる場合がかなりある。
- 死んでからもお腹が空いている
- お墓などにお供えされている食べ物は、死者が食べることが出来る。
- つまり、やはり、お供えをすることには意義があるということです。それであっても、実際のお供えされた食べ物が無くなっているわけではない。
- 寝たり食べたりして暮らしていても、自分が死んでいることに気づかないでいる
- 人に抱きつくと、憑依したことになる
- その場合、抱きつかれた人は気分が悪くなるなど、良くない状態になってしまう
- 祈祷をされると、追い払われる。
- そこまでの経験をしても、自分が死んでしまっていることに、まだ気づかないでいる
- 生まれ変わって、現在は普通に素晴らしい女性として生きている
この女性の例から、死後の状態の一例をみてみました。
この人は、浮浪霊(浮遊霊)と呼ばれる状態です。
ここで、死後のお墓の話が出てきましたね。
この人は、お墓に行って、そこにお供えされている食べ物を食べています。
それについて、次に考えてみましょう。
2、墓地に集まってくる〈霊〉は、どんな性質なのか?
上の証言では、お腹が空いたときにはお墓に供えられた食べ物を食べていたとありますね。
このように「墓地」には、いろいろな例が集まってくるようです。
それらの霊は、次の3種類があるようです。
- 浮浪霊(浮遊霊)
- 無頼漢霊(ぶらいかんれい)
- 動物霊
このように、お墓には成仏していない霊ばかりが集まってきます。
1、浮浪霊(浮遊霊)
これは、子孫がまったく供養してくれず、子孫にみはなされた霊です。
生前の悪業のために、福徳が足りず、霊界・冥界に行くことが出来ないでいる霊で、家にさえもいられないでさまよい出てきた霊です。
2、無頼漢霊
これは、浮浪霊のなかで、凶悪化した霊です。
生前に、強悪な性格を持っていた浮浪霊が、その習気(じっけ)によってそうなるのです。
時には全くの無縁の人に祟ったりして、非常な迷惑をかけることになります。
3、動物霊
これは、無頼漢霊が長年月たつと、その持つ動物的本能が劫羅を経て、多少の通力を持つようになります。
ただしそれは、非常に低級な金銭欲や権勢欲などにかかわる通力です。
通力がつくからと言ってそのような霊をお祀りすると、非常に品性がいやしい、欲深い人間になってしまいます。
そして結局は、気がふれるか、得体のしれない難病にかかって終わることになります。
なにがしかの“霊場”に行って、生半可な“修行”を勝手に行ったりすると、こうした低級な霊が寄ってくることがあるのです。
そして、ちょっとした「通力」がついてしいまうと、非常に厄介なことになるのです。
このように墓地にはいろいろな性質の霊が集まってきているので、注意が必要です。
4、地縛霊について
お墓にいる霊について、3種類をみてきました。
ここでは、お墓には来ずに、死んだ場所に場所にとどまっている人の場合をみてみましょう。
それは〈地縛霊〉と呼ばれるものです。
これは事故死したり自殺したりした場所から離れられずにその場所にとどまっている霊です。
そして自分の無念を晴らそうとして人に憑いたりするようです。
時には祟ったりします。
自殺の名所と呼ばれるような岸壁や森林、またはよく交通事故が起こる現場に、地縛霊が写真に撮られたりすることがあるようです。
地縛霊は、浮浪霊にくらべると、怨念が強く、憑かれると危ないので気を付けなければなりません。
皆さんも、くれぐれもお気を付けくださいね。
3、いろいろある死後の状態
さて、上の証言の女性は、この中で当てはめるとしたら、浮浪霊といえるでしょう。
もっとも、浮浪霊と一言でいっても、その状態はそれぞれにおいてまったく違って来るようです。
でも、これはほんの一例です。
もちろん、すべての人が、死んでから同じような状態になるというのではありません。
人の人生が百人百様であるように、死後の状態も人それぞれに違ってきます。
この女性の場合は、死後も特に苦しんでいた様子はありませんでした。
自分が死んでいることにも気づかずに、10年間を過ごしていた過ごしていたような感じですね。
そして再び生まれ変わった現在は、普通の女性として生活をしています。
自分が死んだときに、自分の死体を見た場合はどうでしょう。
その場合は、自分が死んでしまったことに気づくことになります。
そうした証言の事例もたくさんあるのです。
【関連記事】自分の死体を見た少年、廬忻(ろきん)の話。
この女性の場合は、死後は比較的、穏やかな状態だったようです。
しかも〈あの世〉には行かずに、ずっと、この世に留まっていた例です。
でも、人によっては、死後、悲惨な状態になって苦しむ場合もあります。
それは、不徳を積んで、深い悪業(カルマ)を背負った場合でしょう。
そのような霊についての話は、私の別のBlog記事に書いてありますので、ご参照ください。
4、まとめ
- 自分が死んだことに、何年も気づかない場合がよくある
- 死んでも〈あの世〉に行かずに〈この世〉にとどまって「生きて」いる場合もある
- 墓地には様々な性質の霊が集まってくる
- 死後の状態は人それぞれの業(カルマ)のよって違ってくる
【参考文献】
『君は誰の輪廻転生だ』(桐山靖雄著、平川出版社)
『生まれ変わりの村②』(森田健著、河出書房新社)
『守護霊を持て』(桐山靖雄著、平川出版社)