みなさん、こんにちは。
輪廻転生(生まれ変わり)を証明するものとして、「異種言語発話(いしゅげんごはつわ)」というのをご存知でしょうか?
これは、幼い子どもたちが、突然、絶対に知るはずもない言語を語るというものです。
今回はその実例をご紹介して、考えてみたいと思います。
今回はおもに、『子どもはみな前世を語る』(キャロル・ボーマン著)を参考に書いていきます。
Contents 目次
1、異種言語発話(いしゅげんごはつわ)
これは、「真正異言(しんせいいげん)」ともいいます。
言語を習得するには、通常、早くても何ヶ月もの期間、その言語に触れて、聞き取りの繰り返しと発話の訓練を必要とします。
ところが、ごく稀に、一度も聞いたことがないはずの言語を話す現象が見られるようです。
その現象が、前世の記憶が残っていたものという解釈ができるのです。
1、古代アラム語を話し出した、双子たち
ここでは、その実例を見てみましょう。
ニューヨークの傑出した医師マーシャル・マクダフィー博士と、その妻ウィルへルミアには、双子の赤ん坊がいた。
ある日、その双子の息子たちがまったく聞き覚えのない言語で会話しているのを発見した。
夫婦はすぐにそれが何語なのかを教えてもらうべく、息子たちをコロンビア大学の外国語学部に連れて行った。
しかし、そこの人たちは、首を傾げるばかりで、結論は「わからない」だった。
ところがそこに、幸運にも古代言語学の教授がやってきて、事態は急展開した。
その教授は、二人の言葉を聞くなり驚きの声を上げた。
なんとその二人の赤ん坊は、キリスト教時代の流通言語であったアラム語を話していたのである!
これは異種言語発言の完璧な事例です。
この双子は完璧なアラム語を学びうる機会は、まったくなかったからです。
彼らの両親は、もちろんそんな言語は話せなかった。
(写真はイメージです)
そもそもアラム語は、現在において、この地球上で誰一人として用いていないからです。
さらに、この双子は、単に二、三の単語を並べていたのではありません。
古代言語学の専門家がアラム語だと認識できるだけの、十分な単語と、正しい構文を用いて会話を行なっていたのです。
それだけ流暢に会話をしていたということです。
2、不完全な「異種言語発話」がほとんど
このような完璧な事例は非常に珍しいようです。
前世で別の言語を話していた記憶がある子供であっても、このように、流暢に会話できることはほとんどないようです。
ほとんどの場合は、不完全なものだそうです。
ではここでは、その不完全な事例を見てみましょう。
二歳の男児サイモンは19世紀に生きた船乗りとしての前世を思い出していた。
海上での日々の描写中に「スパンカー(spanker)」という単語を口にして、両親を驚かせた。
それは「三本以上のマストを持つ帆船の最高方のマストに取り付けられる帆」を意味する、海事用語だった。
また、あるときサイモンは、ゼリーの入った瓶を蹴飛ばしてしまった。
当然のごとく、ゼリーが床に散らばったわけだが、その様子を見て彼は、母親に「ヘイズ(haze)」をしなくてはならないのかと尋ねたという。
母親はその言語の意味がわからず、サイモンに説明を求めた。
すると彼は、船乗りが何か「始末に負えない」ことをした時にさせられる事で、一般には、甲板の拭き掃除のような重労働を意味すると答えた。
彼の両親はすぐにその単語を調べてみた。
そして、それがまさしく「水夫たちに罰として与えられる時間外労働」を意味する、時代遅れの海事用語であることを知り、唖然とした。
このように「異種言語発話」に関しては、不完全な場合の方がほとんどです。
そもそも、言語を話すこと自体、幼児がある程度成長して脳が発達しなければできないものです。
ですので、前世の記憶があったとしても、それを口で言葉として発話するのに困難を生じるのは当然でしょう。
また、外国語を話すという事例の中には、逆に自分の国語が苦手な場合があるようです。
イアン・スティーブンソンは、『前世を記憶するこどもたち』の中で、次のように述べています。
「母語がなかなか、しかも不完全な形でしか身に付かないように見えるのは何人かいた。こうした状態をわたしは言葉恐怖症と呼んでいる」
としています。
また、桐山靖雄師は、その著書『君は誰の輪廻転生(生まれ変わり)か』の中で、次のように述べています。
「外国人の転生者によく見られるのは、軽いドモリである。
でなければ、非常に口が重い(その反対に、前世者の国語が得意ということもある)。
これは、前世の言語中枢になにか関係があるのであろう」
と。
【参考記事】私たちは、来世は何に生まれ変わるのか⁉︎ については⬇︎
さて、次には、子どもが寝ている時に起こった、驚きの出来事を見てみましょう。
2、夢に現れた外国語の寝言
1、寝言でフランス語を話していた子ども
まずその事例を見てみましょう。
とその瞬間、彼女が眠ったままの状態で、話し始めたんです。
これだわ!私は息を飲みました。
彼女が話していたのはフランス語で、その声がまた別人のようなのです。
すごく早口でもありました。
娘は6歳で、国外に出たことは一度もありません。
フランス語を話す人とも一度も会ったことがありません。
娘は、その後、数や続けてフランス語の寝言を繰り返しました。
夫も私も、フランス語は大学の時にほんの少しかじっただけで、彼女が何を言っているのか皆目わかりませんでした。
娘が突然、寝言でフランス語を話し始めて、夫婦はびっくりしたことでしょう。
そこで、娘が話すそのフランス語の意味を知ろうとします。
そこで私たちは、彼女のその寝言をテープに録音して、近所の高校のフランス語教師に聞いてもらいに行ったんです。
その教師はテープを聞いて、言いました。
「この子(私たちの娘)は母親を探しているようです。
・・・彼女の村がドイツ人たちの攻撃を受けたとき以来、母親と離れ離れになってしまったと行っています。
・・・道に迷っているようです。
・・・ずいぶん取り乱していて、すごく悲しそうですね」
これは私の想像ですけど、娘はおそらく、前にフランスのどこかの村で暮らしていて、第一次大戦か第二次大戦のどちらかで死んだんでしょうね。
これは夢の中で、前世の言語を使用していた例です。
それが寝言となって、両親に聞かれたことから、そうした“悪夢”をみていたことが判明したわけです。
いや、悪夢を見ていたのではなく、6歳の彼女はその悪夢の世界を再現して生きていたのです。
寝言として表面化しなければ、そのまま両親には気付かれずに終わっていたことでしょう。
2、前世の記憶と夢
前世の記憶が夢に現れるのは不思議なことでもなんでもありません。
むしろ、起きている状態での前世の記憶よりも頻繁に、われわれは夢の中で前世の記憶を思い出しているのではないかと思われるのです。
先に挙げた例では、幸運にも?、寝言を話していたために、娘が母国語ではない言語で話す夢を見ていることが判明しました。
こうしたことから、おそらく、もっとたくさんの子供が、前世の夢を見ている(体験している)と推測されます。
前世の出来事は、私たちの無意識の意識(潜在意識)の中に記憶として残っているのです。
夢と無意識の意識とは非常に近い距離にあるので、夢に前世の場面が出てくるのがごく当然だと考えられます。
科学的研究によりますと、人間の胎児は26週から36週の時点で、レム睡眠の脳はパターンを示し始めるといいます。
レム睡眠とは、夢を見ている時の睡眠状態のことです。
つまり、胎児の時点ですでに、夢を見ていると推測されるのです。
では、まだ生まれていない胎児が夢を見るとしたら、一体何を見ているのでしょうか?
やはり、それは前世の出来事に関する映像を見ている(または、体験している)といえそうです。
その意味でも、胎児はすでに一個の人格を持った人なのです。
3、完全な「異種言語発話」は珍しい
今回は3つの事例を見てみました。
最初の双子の場合、このように完璧な異種言語発話は非常に稀なことです。
しかも、この双子の話した言語は古代アラム語で、かなり古い時代のものです。
ちなみにイエス・キリストは、このアラム語とヘブライ語とギリシア語の三つを、相手と状況によって使い分けていたと言われています。
その中でもアラム語を最もよく話されたそうです。
双子が話したのはその時代のアラム語だったようです。
約二千年前の言語を思い出して話すのもかなり珍しい例です。
なぜなら、生まれ変わりを繰り返すうちに、その間隔が長くなればなるほど記憶が薄れていくのが普通だからです。
われわれ現在に生きている間でさえ、何十年も前の出来事の記憶はかなり失われています。
ですので前世の記憶をどれだけ持っているかは、前世と今世との間の時間(間隔)と大いに関連があると考えられるのです。
さらに双子とも同じ言語を話しています。
その意味でも、この双子の事例は特別な事例だと言えるでしょう。
【参考記事】生まれ変わり(輪廻転生)についての解説です。⬇︎
4、まとめ
- 突然、絶対に知るはずもない言語を語る「異種言語発話」は、前世を証明する強力な証拠となる
- 完全な「異種言語発話」は珍しく、不完全なものがほとんどである
- 夢と無意識の意識とは非常に近い距離にあるので、夢に前世の場面が出てくることがよくある
- 胎児の時点ですでに、前世の夢を見ている
【参考文献】
『子どもはみな前世を語る』(キャロル・ボーマン著、PHP研究所)
『前世を記憶するこどもたち』(イアン・スティーブンソン著、日本教分社)
『君は誰の輪廻転生か』(桐山靖雄著、平川出版社)