カルチャー

〈事故物件〉を隠す人たち・・・霊障はあるのか⁉︎

 

みなさん、こんにちは。

 

前回は事故物件についての全体的な事を書いてきました。

 

事故物件には霊的な影響というものを考える人も多いでしょう。

そのために借り手がつきにくいため、家賃が下がる場合が多いのです。

 

【関連記事】最近話題の「事故物件」について(第一弾)。⬇︎

隣の〈事故物件〉・・・私の、プチ体験をお話しします。

 

Contents 目次

1、事故物件になってしまった部屋を貸す側の苦労

1、なぜ人は事故物件を恐れるのか

 

誰であっても、〈事故物件〉に住みたいと思わないでしょう。

 

なぜかというと、そこには亡くなった人の何らかの〈霊的な影響〉があると考えられるからです。

 

霊的なものというと、「そんなの信じない」という人も多いでしょう。

しかし、それならばなぜもっと、多くの人が事故物件を求めないのでしょうか?

安く借りられる(買える)にも関わらず、です。

 

やっぱり、人は、霊的な影響というものを、はっきりと意識しているいないに関わらず、恐れていることが多いということでしょう。

 

もっとも事故物件と呼ばれるものが、必ずしも霊的な不浄があるとはいえません。

事故物件でなくても、霊的な悪影響を及ぼしている場合もあるでしょう。

 

でも、事故物件は、そうでない物件に比べると気持ちの問題として霊的な悪影響の事を考えてしまうのは当然でしょう。

 

 

2、大家が考える対策

 

さて、大家さんとしては、自分の保有している物件が事故物件になるのは、損になることはあっても得になることはありませんね。

 

ですので、その損をどれくらい小さく抑えるかを考えることになるのです。

 

まず、事故物件になってしまう前と同じ条件では、なかなか借り手(買い手)がつかないのは当然でしょう。

そこで、やむをえず何がしかの〈特典〉をつけることになります。

 

一番多いのは、次のように「家賃を下げる」ということです。

  • 1年間に限り家賃半額にする
  • 毎月○万円値下げる

など、それぞれの物件で値段が下げられることになります。

 

URでは、1年間半額になるようです。

 

家賃を下げる以外の別の〈特典〉をつける場合、次のようなものがあるようです。

  • 楽器不可の物件を、特別に許可する
  • ペット飼育禁止の物件を、ペット飼育を許可する

などです。

 

こうした特典をつけることによって、何とかその部屋に再び人が住んでもらえるように苦労するのです。

 

 

3、貸す側(売る側)のデメリットしかない事情

 

事故物件を貸す側としてのデメリットは、貸した後も続くことがあります。

 

それは、家賃を安くする、ルールを甘くすることによって、借り主の「民度が下がる」ことが考えられるからです。

 

事故物件に入居する人は、もともと経済的に余裕がない人がほとんどです。

そうすると、生業を持たない人であったり、社会的なモラルが低い人が、入居してくる可能性も高くなります。

  • お金にルーズな人
  • 将来、家賃を払えなくなる可能性が高い人

が入居する場合もあります。

 

さらに、夜中に大音量を鳴らして隣の人に迷惑をかけるなど、常識に欠ける人が入居してしまう可能性も高くなってきます。

そうなると、もともといた〈まともな〉住人が出て行ってしまうといったことにもなります。

 

そのような状態になるのを見越して、事故のあった1室のみを、誰にも貸さずに開かずの間にしてしまった大家もいるようです。

 

2、事故物件とは何か?

1、曖昧な定義

 

ここではまず、そもそも事故物件とは、どういうのを言うのかをみてみましょう。

 

それは次のようになるでしょう。

  • 殺人事件があった
  • 自殺があった
  • 火災などで家の中で事故死した

これは誰にでもわかるでしょう。

 

では、次の2つの場合はどうでしょう。

  • 孤独死した
  • 自然死した

これらは病死が主な原因となります。

 

今でこそほとんどの人は病気の場合には病院で亡くなる場合がほとんどです。

でも、戦前までは、自宅で亡くなるケースは多かったものです。

ですので、自宅で病死した場合は事故物件とは言えない、というのが大方の見方になるでしょう。

 

 

前回のBlog記事にも書きましたが、国土交通省のガイドラインでは、事故死であっても、たとえば食事中に誤嚥して亡くなった場合などは、予測できるものとして告知義務はないとされているようです。

 

しかし、URや公営住宅では、病死であってもそれを告知しているようです。

このようにどこまでを事故物件とするか、その定義は曖昧な部分があるようです。

 

2、孤独死をどう考えるか

 

この中で特に問題となるのは孤独死の場合です。

死後何日目で発見されたのかで、かなり事故物件度は違ってくるでしょう。

 

孤独死であっても、一人暮らしの人が、死んでその翌日に無くなっていることが分かった場合、それを事故物件というのかどうかですね。

数時間後に発見された場合には事故物件とは言われないようです。

 

 

同じ孤独死でも、死後何カ月もたって死体が物件内で腐敗してしまっている場合はどうでしょう?

もはや原形をとどめないくらいに死体がドロドロになって、特殊清掃業者に処理を頼まなければならない状態にまでなってしまった場合は、どうでしょか。

 

その場合は明らかに、事故物件といえるでしょう。

そこまでではなくても、死後に何日も発見されなかったならば、事故物件といえるでしょう。

 

このあたりは、どこまでがというのは、人それぞれ感覚の違いの問題となり、明確には決められていないようです。

孤独死の場合、「死後〇日以上が事故物件になる」というような明確な定義はされていないのです。

 

3、自殺だが、病院で亡くなった場合

 

では、家の中で自殺を図ったが、発見されて病院に運ばれて死亡した場合はどうでしょうか?

 

この場合は、事故物件度は低くなるにしても、やはり事故物件として扱われるようです。

告知義務を怠ったならば、損害賠償請求をされる可能性があるわけです。

 

つまり、必ずしも物件内で死亡していなくても死亡の原因となる事件がそこで発生していれば、「瑕疵(キズ)」とされる可能性があるのです。

 

 

3、事故物件であることを隠す大家

ここまで見てきましたように『事故物件であることを正直に伝える』ということは、大家としてはデメリットしかないようです。

そこで、大家や不動産業者の中には『事故物件であることを伝えない』という選択をする人もいるようです。

 

1、悪意で隠す場合

 

さて、自分が保有している物件が事故物件になってしまった場合の大家さんの対応は、大きく分けて2通りあるようです。

  1. 事故物件であると正直に言って、家賃を下げる
  2. 事故物件であることは入居希望者には言わず、家賃も下げない

 

事故物件になってしまった場合、デメリットしかありません。

 

そして、事故物件であることを入居希望者に伝えない場合は、家賃は当然下げないわけです。

そもそも家賃を下げたくないから隠すのです。

 

またその1室だけ家賃を下げたら、そこから勘ぐられて事故物件であることがバレる可能性が高くなるということもあります。

事故物件であることが最後までバレなければいいだろう、と考えて隠す場合があるわけです。

 

 

2、知らずに告知しなかった場合もある

 

ただ、すべてがこのように悪意に基づいて伝えないわけではありません。

  • 孤独死の場合、事故物件じゃないと思った
  • 1人目を住まわせたから、2人目は伝えなくてよいと思った

などと思い込んで伝えない人もいる。

 

ただ、このような状況の場合でも、訴えられたら負ける可能性があるわけです。

 

4、事故物件であることを知らないことによるデメリット

1、事故の危険が高い

 

大家や業者の中には、『借り手が、自分が住んでいる物件が事故物件であることに気づかなかったら、損もしないのではないか?』という考え方で開き直る人もいます。

 

確かに、最初から最後まで、自分が事故物件に住んでいると知らなければ、住んでいる人は損をしているという実感はないでしょう。

しかし、住人に損をしている実感はなくても、損をしているケースはたくさんあります。

 

それは、物件の立地などにより事故が起きてしまうケースです。

例えば、次のような場合です。

  • 土地の傾斜が激しく、駐車や駐輪が危険だった
  • 自動車が突っ込んできやすい立地にある
  • 入り口までの道路が狭すぎて、救急車、消防車がすぐにはたどり着けない

などです。

 

このような立地の問題が原因で事故が起きた場合、改善されなければ再び事故が起きてしまう可能性は高いわけです。

 

 

このように事故が起きやすい物件に住む、というのは住人にとっては、再び自分が事故死する可能性が高いということです。

ですので、そうした危険に備えて対策を建てるなり、注意を払っておくためにも、事故物件であることを知っておくことは大切な事でしょう。

 

しかし、事故物件に住むということには、それ以上に大きなデメリットがあります。

それは、霊的な問題です。

 

2、霊的な悪影響・・・最大のデメリット

 

事故物件に住んでいる事の“最大の”デメリットがあります。

 

それは霊的な問題です。

 

家の中に、不成仏霊がいたとしたならば、良い影響はないでしょう。

まして、〈地縛霊〉という、キツい霊障のホトケがいたならば、たとえ本人が、事故物件だと気づいていなくても、その悪影響は確実にあるでしょう。

 

霊的な影響というものが、はたして本当にあるのかどうか。

それを信じるも信じないも、人それぞれです。

 

 

でも、そもそも、ではなぜ人は“事故”物件を嫌がるのでしょうか?

どんな事故物件であっても、その後は、リフォームされて綺麗な状態になったり、死臭も全くない状態になっています。

その物件の損傷が激しければ激しいほど、リフォームによって、前の住人の不慮の死が覆い隠されるように努力が払われます。

しかも家賃が安く設定されます。

売買物件ならば、かなり安い値段で売り出されます。

これはかなりなお得な買い物になるでしょう。

 

もし霊的な影響を恐れないならば、もっと多くの人が、〈事故物件〉を“積極的に”求めるのではないでしょうか。

でも実際には、そうはなっていませんよね。

それはやっぱり、霊的な悪影響というものを恐れているからです。

それをはっきりと意識しているかどうかは人それぞれ違うでしょうけど。

 

事故物件が必ず霊的な影響があるとはいえません。

 

しかし、もし霊的な影響を受けて、

  • 住人がうつ病になって自殺してしまったならば・・・
  • 事故死をしてしまったならば・・・

 

こうした霊的な影響による住人の損失を考えたならば、事故物件であることを隠すということは、大きな罪なのです。

 

 

5、曖昧な告知義務期間

 

また、事故物件の告知義務に関して、ハッキリと期間が定められているわけではないようです。

そこで、不動産業界にの中には、『もっとわかりやすく期間を定めてほしい』という声があるようです。

 

しかし、もしも明確な告知が必要な期間が定められてしまったならば、それを過ぎたら告知しないで済むということになってしましまいます。

たとえば、『自殺は5年間は告知しなさい』というルールができた場合、5年が過ぎてしまったら自殺の事実が伝えられることはなくなってしまいます。

その場合、もし居住者その事実を後になって知った場合、どう感じるでしょうか。

5年という期間が過ぎているからといって、納得できるでしょうか?

 

マイホーム用の土地を購入では、20年以上前に自殺があったケースでも告知義務を認める判例もあるそうです。

 

ですので、その土地柄によって、告知義務期間というのは、一概に決められないものがあるのです。

 

一般に物件の場所が都会なのか、田舎なのかで、次のような大きな違いがあるようです。

  1. 都会・・・人の入れ替わりが激しい→人の記憶も薄れやすい→事故物件度が低くなる
  2. 田舎・・・何年たっても、事件や事故の記憶が風化せず周囲に記憶されている→事故物件度が高い

となります。

 

こうした傾向はあるものの、告知義務期間は曖昧な状態です。

 

 

6、「事故物件」と伝えない大家、業者を信じられるか?

 

さらに別のデメリットがあります。

それは、『事故物件である』という重要な事実を伝えない大家、業者は、『ウソをつく大家、業者』であるということです。

 

先にも言いましたように、事故物件であるという大事なことを隠すということは、大きな罪です。

そのような大家や業者が、『他のことについては正直である』とは考えられないからです。

 

悪質なケースでは、『敷金を返さない』『合鍵を使って物を盗む』などの被害にあう可能性もあります。

そんな大家から、あるいはそんな業者経由で家を借りて住んでいること自体が大きなデメリットになることがわかりますね。

 

 

7、まとめ

以上、見てきましたように、新しく住居を決めたり、買ったりするのは、慎重にしたほうがよいでしょう。

  • 事故物件には、そうでない物件に比べて、死者の何らかの〈霊的な影響〉があると考えられる傾向がある
  • 大家は何らかの特典をつけて対策をとっている
  • 大家のデメリットとして、借り主の「民度が下がる」ことが考えられる
  • 大家や不動産業者の中には事故物件であることを隠す人もいる
  • 事故物件と知らずに済むとデメリットが多い
  • 「事故物件」と伝えない大家、業者は信じられない

 

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