みなさん、こんにちは。
みなさんはどのような夢を持っていますか?
夢を持つことはとても大切なことです。
だって、夢がなければ、人生つまらないでしょう。
今日は、その〈夢〉を持つことについてのおはなしをしていきたいと思います。
Contents 目次
1、夢を持つことができなくなった若者たち
1、インターネットの普及で変わった“こころ”
現代では世界中で多くの人がインターネットを使っていますね。
ブログを読むことはもちろん、YouTubeなどの動画は、テレビから得られる以上の情報源となっています。
この傾向は今後もますます加速していくでしょう。
このように今は、気軽に、ほぼ無料でさまざまな情報をいつでも手に入れられる時代です。
これは非常に便利な時代になってきたものだと誰もが思いますよね。
もちろん、そうした情報には、間違った内容もかなり含まれる可能性があるわけです。
ですので、正しく情報を得ていくためには、どれが正しいものなのか、または間違っているのかを見抜く能力が求められます。
それはメディアリテラシーといわれて、昔からその能力を高めておく事の大切さが言われてきました。
実は、そうしたことを克服した上で、さらに別の、もっと深刻な問題があるのです。
ここでは、それを考えてみたいと思います。
2、情報をいつでも手に入れられる、これが大きな問題だ
このように、情報をいつでもどこでも多量に手に入れられる時代に、人の心にどのような悪影響を及ぼすでしょうか?
それは、あまりにも情報が多過ぎて、「現実」が簡単に自分の中に侵入してしまう事です。
それによって、〈夢〉をみる事が困難になってきているのです。
特に日々の生活で、毎日インターネットを使って情報を得ている若者たちには、かなり深刻な問題となってきていると、私は思っています。
若者と、それ以外の大人(あるいは、老年期の人)との大きな違いは、何でしょうか?
それは、心身ともに、大きく成長することにあります。
身体的には成長期の途上で、成長ホルモンによって体が大きく成長していきます。
それと同時に心の方は、その成長過程において、〈夢〉を抱いて広く社会性を身につけていくのです。
ところが、情報過多の時代の若者たちは、その成長過程において、情報から得られる、あまりにも多い「現実」に押しつぶされてしまっているのです。
そのため、その成長過程において、〈夢〉を持つ事が出来なくなってしまっているのです。
3、《恋愛できない症候群》
その一例をあげてみます。
ここでは、「恋愛」について考えてみます。
若い成長する心の問題にとって、非常に大きなウェイトを占めるものに、「恋愛」の問題がありますね。
通常は、若い時には、しばらくは異性との接触や、それに関する情報さえ、ある程度は制限されるものです。
大人たちだけの世界として若者が入ることにタブーとされたりします。
そうした中でこそ、若者は夢見る事が可能となります。
心の中に夢多い「異性像」を結実させる事ができるようになってくるのです。
そこには、相手に対する幻想もあって、それが心ウキウキして楽しいでしょ。
芸能人などを見て憧れの異性像をこころの中で温めて、密かに心躍らせるのがこの時期です。
そして、ある程度そうした時期を経た上で、その制限が解かれ始め、現実の異性に触れることになっていくのです。
そうすると、夢と現実との望ましい相互補完作用によって、個性のある異性関係が形成されてゆきます。
ところが、情報が簡単に、しかも多量に得られるようになってしますと、そうした夢多き「異性像」が形成されにくくなってしまうのです。
リアルな画像や動画は、実に強く、心の奥に入ってしまう。
そのため、ただ強い性の衝動に操られるだけの、夢の無い人となってしまうのです。
これは、その人の“魂”にとって、非常に大きな損失とも言えるのではないでしょうか?
これが現代人に起きている、「恋愛できない症候群」なのです。
4、旭川いじめ事件の背景
以前に、「旭川いじめ凍死事件」についての blog記事を書きました。
この事件の加害者たちの少年少女は、早くからあまりにも多くの「性」の情報が簡単に手に入り過ぎて、
「性」に対する〈夢〉を持つ事が出来ない状態になっていたのではないでしょうか。
もちろん事件の起きる背景には、いろいろな要因があるでしょう。
でも情報過多によって〈夢〉を持つ事が出来ない、そうした若者たちの心の貧困さが、事件の背景にあるのは十分に考えられます。
「性」の問題に健全に取り組み「恋愛」に結晶するには心の成熟が必要です。
そもそも、
「恋愛」には、古今東西を通じて、人間が自分を賭けるに足りる無限のきらめきがある
ものです。
情報過多によってもたらされるこうした人たちの心の貧困さは、ときめくような心の満たされる恋愛からはほど遠いものなのだ。
【参考記事】この事件については、以前の私のブログをご参照ください。⬇︎
2、創造力(クリエイティビティー)がない人の特徴
〈夢〉を持つ事が出来ない、ということは、「創造力(クリエイティビティー)」が低いということです。
あまりにも多くの情報の波に流されてしまい、夢を持つことすらできず、自分の個性を見いだせなくなってしまうのです。
1、夢に関する実験
ここで面白い実験をご紹介します。
睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があります。
レム睡眠は、逆説睡眠とも言います。
これは、眼球が閉じた瞼の下でまるで覚醒している時のように動きます。
これを急速眼球運動と言います。
このレム睡眠の時に、大脳は活性化して人は夢をみているのです。
脳波も覚醒している時に似た脳波になります。
その時に起こすと、「夢を見ていた」となるわけです。
そのレム睡眠は一晩に3〜5回起こります。
この方法によって調べると、ほとんどの人が、毎晩夢を見ている事がわかります。
そこで次のような、比較実験をしたのです。
- 睡眠中にレム睡眠の時になると起こす(つまり、夢を見させない)
- レム睡眠では無い時(ノンレム睡眠時)に起こす(夢を見ることができる)
このような実験をすると、次のような事がわかったと言います。
夜中に何回か起こされても、夢を見ている人たち(Bの場合)は、あまり問題はなし。
しかし、夢を見させなかった人たち(Aの方)は、
緊張感が強く、興奮しやすくなり、まるで長時間眠っていないような感じになる
という結果になった。
そして、ついには幻覚が生じたりするほどの混乱さえ認められた。
こうした事がわかってきたのです。
この実験から、人間は夢を見つ事が、心の健康に取って必要な事がわかったのです。
人は適度に夢を見ないとおかしくなってしまうのだ!
2、ドーラ・カルフ “自由にして保護された空間”
若者たちに「制限」があることは、性の問題に限らず非常に大切なことです。
情報を無制限に手に入るということは、情報に追いつくのに背一杯で、夢を見ることができなくなってしまうということです。
もちろん情報を制限しすぎては何も始まりません。
ある程度の自由が必要なのはいうまでもないことです。
ですので、自由でありながらも何らかの枠組みが必要なのです。
これについて、ドーラ・カルフという心理学者が、“自由にして保護された空間”と表現しています。
カルフは「箱庭療法」を考えたユング派の心理療法家の女性です。
カルフという人は、心の病に陥っている子供が、他の人では治らなかった子供でも、彼女にあずけられるとよく治っていった、っていうほどの人です。
〈箱庭療法〉
“自由でありながらも、しかも保護されている”、そうした空間によってこそ子供はその創造性を発揮し、自らのこころの中心を取り戻していくといいます。
完全なる自由は、あたかも虚空の中に漂っている生き物のように、地に足がつかないために身動きがとれなくなってしまうのです。
魂の基礎となるものがないために、かえって心の自由が奪われてしまうのです。
つまり、
完全な自由放任は逆に創造性の芽を育てる土壌がない
とも言えるでしょう。
3、しめくくりとして
人間の創造力(さらには想像力も)なんてものは、案外たいしたものではないものです。
頭をひねって、いろいろと考えても、たいしたものは思いつかないでしょう。
でも、それと同時に、人間には無限の創造の可能性が秘められている事も確かなことです。
その無限に広がる創造の世界につながっていくためには、何らかの土台(芽)がなければならないのです。
“自由にして保護された空間”の中に芽生える芽が、「個性」へとつながってくるのでしょうね。
インターネットによって情報が無制限に手に入る、そうした自由は、創造性の芽をつぐんでしまう危険があるのですね。
今後は、
いかにして不必要な情報をシャットアウトするか、という能力が求められる
ということになりそうです。
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