心理、精神 教育、子供

旭川いじめ 凍死事件・・・子どもが「いじめ」に遭っていたなら

 

自分の子どもが深刻ないじめに遭っていることが分かった時、あなたはどうしますか?

 

その時は、

  1. 担任の教師(学校)に連絡して話を聞く
  2. すぐに対応してくれるように言う

となるでしょう。

 

そこで、学校、担任の教師がそのいじめの事実を否定する場合、もしくは、真剣に相談に乗ろうとしない場合はどうでしょう。

 

実は、「いじめ」と私たちは言いますが、その内容を知れば、それは「いじめ」という言葉で表現するにはあまりにも酷いものまであります。

それはリンチであったり、性犯罪であったり、まさに凶悪犯罪の場合もあるわけです。

ただそれが表面化しないだけなのです。

 

今回はその問題を考えてみます。

 

Contents 目次

1、「旭川女子中学生いじめ凍死事件」

 

1、この事件をどう考える

 

「旭川女子中学生いじめ凍死事件」というのがありました。

 

ここではまず、それをみてみましょう。

事件は、被害者の女子中学生A子さんが、2019年4月に北海道旭川市の旭川市立北星中学校に入学した事から始まった。

その後すぐに、学校の近くの公園で、2学年上の同じ中学校の女子を含む中学生男女と知り合いになる。

そしてしだいに、いじめられるようになったという。

その中の他校の男子中学生は、「裸の動画送って」「写真でもいい」「(送らないと)ゴムなしでやるから」といったLINEメッセージによる脅迫を行なったという。

恐怖を感じた被害者は自身のわいせつ画像を送らざるを得ない状況に追い込まれていた。

そうしたA子さんの様子を不審に思い、母親は担任の女性教諭に相談をしたが、何度相談してもとりあってもらえなかったという。

そのわいせつ画像が中学生のLINEグループなどに拡散され、後日、呼び出されて自慰行為を強要されるなど、さらに脅迫が激化。

その後、A子さんは10人近くに囲まれ、画像を拡散すると脅され、6月22日にウッペツ川へ飛び込みを強要される事件にまでなり、警察が出動することとなった。

母親はA子のラインに残っていた履歴を見て、その過激な脅迫を学校に相談したが、学校側は、まったく動こうとしなかったという。

このように母親が学校に何度も相談しても、学校側は動いてくれなかったのです。

 

当初、いじめグループは警察に母親の虐待が飛び込み自殺未遂の原因と説明した。

そのため、警察は母親が被害者に付き添って病院へ行くことを拒んだという。

その後、残っていたトークや画像からいじめがあったことが発覚する。

いじめグループは、自身のスマートフォンを初期化するなどして証拠隠滅を図ったが警察は復元。

警察は、わいせつ画像やわいせつ動画の証拠を入手する。

児童ポルノ禁止法違反(製造)で当時14歳未満だった他校の男子中学生の一人を触法少年扱いで厳重注意処分となる

その他のいじめグループメンバーを強要罪の疑いで調べたが、証拠不十分で厳重注意処分とした

A子さんは2019年9月に引っ越したもののいじめによるPTSDを発症しており、2021年2月に失踪する直前まで入院や通院をしながら自宅で隠遁生活を送っていた。

2月13日、被害者は氷点下17度の夜、突然、家を飛び出して行方不明になる。

母が聞いたA子さんの最後の言葉は、『今日は行かない。お弁当買ってきて。気を付けて行ってきてね』だった。

1万枚ものビラ配布からヘリコプターの出動まで大捜索したが見つからず。

その40日後、雪が溶け始めたことで、3月23日にA子さんは公園で凍死した状態で発見された。

検死により、低体温症によって失踪当日に死亡した可能性が高いという。

(加害者は複数だった)

 

A子さんは今のところ、自殺なのか他殺なのかは判明していないといいます。

 

少年犯罪の場合、これほどの犯罪を犯しておきながら、「厳重注意処分」で終わってしまうのです。

本当に悲しい事件です。

 

PTSDとは

「心的外傷後ストレス障害」といいます。

生死に関わるような危険に直面した後、その記憶がフラッシュバックのように思い出されたり、悪夢に見たりすることが続き、不安や緊張が高まったりなどの症状が現れる反応のこと。  

 

2、まず、親が「知る」ことから解決の道が始まる

 

いじめ問題の解決でもっとも大切なことは、親がその事実を知るということです。

 

なぜなら、

深刻ないじめの場合は、子ども自身の力では決して解決できない

からです。

 

放っておいては、自殺にいたることがよくあります。

 

いじめられている子どもとしては、それを親に打ち明けることはできないのです。

一人で苦しみを抱えているのがほとんどです。

むしろ、家に帰って親の前では明るくふるまってしまうものです。

ですので、逆に親に悩みを打ち明けられる子どもは、まだ余裕があるといえます。

 

 

どんな場合でも言えることでしょうが、人間というのは、本当に深刻な悩みの渦に巻き込まれていますと、それを人には打ち明けられない心理状態になっていきます。

他者に助けを求めることが出来なくなるのです。

 

この旭川いじめ事件のように、自分の恥ずかしい秘めた部分の画像や動画を、いじめた側に握られてしまっている場合は、なおさら言えない状況です。

旭川事件の場合、LINEでわいせつ画像を要求された時点で、すでに集団暴行されていた可能性があります。

 

今は簡単にスマホで映像が撮れる時代です。

SNSでそれを拡散すると脅されることが普通でしょう。

 

自分からそうした脅迫の事実を言えるわけがないのです。

 


娘の遺体は凍っていた 旭川女子中学生イジメ凍死事件 (文春e-book)

1人の子どもとつながる支援プログラム

2、親はどう対応するか

1、なんとしても、親がみつけるしかない

 

子どもとしては、自分からいじめの事実を言えないわけです。

 

では、親にとって大切なことは何でしょうか。

それは、子どもの様子に少しでも異変を感じたならば、まずしっかりと注意深く観察することです。

 

そして、服装や持ち物に異常がないかを、本人に悟られないようにそれとなくチェックするようにします。

 

  • 服装に明らかな乱れや破れがないか
  • ありえない部分に汚れがついてないか
  • 持ち物も、最近買ったものがなくなっていないか 壊れていないか
  • 教科書やノートに落書きや破れがないか
  • できれば携帯電話の内容をそっとチェックする

などを調べましょう。

 

そして、もしも異常があるならば、それを子供に伝え、いじめられているのかどうかを尋ねます。

 

 

その時に大切なことは、本人の気持ちを尊重することです。

 

本人を叱ってはいけません。

 

不用意に

「そんなの大したことない」

「がんばれ」

「そんな連中とは関わるな」

と言って励ますのはよくありません。

 

子どもの言葉を疑ったり否定するのもいけません。

 

親がいじめの事実を知り、その状況を把握することが一番大切なことです。

 

もし、子どもがいじめに遭っていることがわかったならば、すぐに行動を起こすようにします。

親が介入したとなれば、学校側の対応も変化が期待できるからです。

 

【関連記事】子どもの〈暴力〉、〈いじめ〉、〈登校拒否〉などの根本問題の解決方法とは⁉︎

これが《水子の霊障》の本当の怖さだ!・・・必要な成仏法による供養

 

2、対応してくれない学校

 

では、担任教師がまともに取り合ってくれないならば、どうするか。

 

旭川事件も母親が担任に何度も相談しているにも関わらず、その事について調べようとはしなかったのです。

 

 

その場合は、学年主任や校長にじかに話をするようにします。

最初は電話で話をして、すぐに直接学校に出向いていくようにします。

それでも、学校側がぬらりくらりと言葉を濁して、すぐに対応をとろうとしない場合はどうでしょう。

 

場合によっては教師が、加害少年から脅迫を受けている場合もあるのです。

 

中学生になると体格も大きくなり、小さな教師では暴力に屈してしまうのです。

さらに、背後に「反社会的勢力」の影がちらつくこともあります。

 

 

ですので、学校側が充分な対応を取れない事はしばしばあるようです。

 

3、出来るだけ物理的に距離を置く

1、まず、休ませる

 

何よりもまず子供に学校を休ませることです。

 

いじめられて苦しんでいるわけですから、まずはその苦しみから守ってあげなければいけません。

その上で、弁護士に相談することを学校側に伝えます。

 

暴力を受けていて、怪我などの身体的な被害を受けている場合は、診断書をもらうようにします。

警察の力を借りこともできるはずです。

 

 

それでも学校側がいじめの事実を認めなかったり、いじめに対する対応策を早急にとろうとしない場合は、そのまま休ませておく方がよいでしょう。

 

無理に学校に行く必要がどこにあるのでしょうか?

 

2、〈不登校〉〈ひきこもり〉問題との関連

 

ここで、〈不登校〉や〈引きこもり〉になってしまうんじゃないかと心配になる人もいるでしょう。

 

現在の子どもは、〈不登校〉や〈引きこもり〉が非常に問題になっています。

 

その場合は、親としてはできるだけ早く、自分の子どもが普通に登校してくれることを願っています。

何年も引きこもったまま、年齢だけはどんどんとっていく。

子供の将来を考えると非常に深刻な問題です。

 

 

では、不登校・ひきこもりになりやすい子供の特徴とは何かあるでしょう?

 

それは、「感受性が強い」ということです。

不登校・ひきこもりになってしまう子供には、少なからずこういった性格を持っているようです。

 

実は、不登校・ひきこもりには、プラスの側面があるのです。

不登校になることによって、自らを守っているとも考えられるからです。

感受性が高いから、周囲の雰囲気の微妙な変化も敏感に感じ取ってしまいます。

 

もしもそのまま登校していたならば、その子が予感していたように本当にいじめに遭っていたかもしれません。

人によって状況が違いますが、そうした状況の子どももいるのです。

 

3、学校に行かせない、転校、引っ越し

 

こうしたことも踏まえると、現在、子どもが深刻ないじめに遭って苦しんでいる場合の優先事項がわかります。

まずは、いじめ(犯罪)の現場からの脱出を考えてあげることを第一に考えることが大切です。

でなければ自殺してしまう恐れや、心身に重大な被害を受けて取り返しがつかない状態になる恐れがあるからです。

ですので、不登校や引きこもりになってしまうのではないかと危惧して、そのまま無理に学校に行かせようとするのは、どうかと思われるのです。

 

被害に遭っている子どものために、一時的な避難を考えるべきでしょう。

そうすることによって、学校側もより真剣に動くようになる可能性があります。

 

さらに転校や引っ越しまで出来ればよいのですが、経済的な問題や親の仕事の状況もあって、なかなかすぐには難しい場合が多いでしょう。

 

【参考記事】子どもの異常な行動は、どう考える⁈ ⬇︎

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4、おわりに

 

旭川事件の場合は、残念ながら、そうした対応を取っても、最も悲しい結果となってしまいました。

それだけ、こうした「いじめ」は問題の根が深いのです。

 

おそらく全国で、このような「犯罪」がたくさん行われているのでしょう。

 

ただ表面化していないだけです。

 

 

事件発覚後であっても、学校という教育機関としては、「(いじめた側の)生徒が、将来まともな大人になったほうがよいでしょう」と考えるわけです(死んじゃった人はもう生き返らないんだから、という理由で)。

 

さらに、トラブルがあったということがバレずに問題がないという形で処理できると、教育委員会なりで自分が出世するときに何も問題がないというところがあります。

ですので基本的には問題をもみ消そうとする。

 

結局、子供を守れるのは親しかいないわけです。

 

子どもがいじめという犯罪にあっているならば、

親が強い決意をして、警察や弁護士と相談してたたかわなければならない

という事なのでしょう。

 

 

また、出来れば親同士が連携して対応できれば理想的ですが。

 

今の時代は、子どもがこうした被害者になるという危険があると同時に、逆に、加害者になってしまう危険もあるわけです。

 

いろいろ複雑で難しい問題です。

 

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