仏教 輪廻転生・生まれ変わり

〈六道輪廻〉・・・誰よりも、わかりやすく解説してみました。

 

みなさん、こんにちは。

 

以前の記事で、餓鬼界に堕ちた母を救うという、〈盂蘭盆会〉の起源のお話をしました。

また、これまでは〈輪廻転生〉がなぜ悪いのかを解説しました。

 

これらについての理解をさらに深めるためには、「人間の十界」について知る必要があります。

 

今回はそのお話をしていきたいと思います。

 



Contents 目次

1、人間の十界

1、十の階層がある、人の世界

 

輪廻とは、輪を廻ると書きますね。

直線だったならば、行き止まりがあるけれども、輪は行き止まりがありません。

輪ですから、ずっとグルグルと回って永遠に繰り返すわけです。

 

この輪廻の転生が、良い場所(世界、境界)にばかり行くのでしたら、何も問題はないのです。

でも実際には、そうではなく、悪い世界に行ってしまうことがしばしばなのです。

 

このことを理解するためには、まず、人間の十界について知る必要があります。

 

仏教では、人間を含めた、あらゆる生物、あらゆる事象や出来事を十の階層に分類します。

 

これを「十界(じっかい)」といいます。

 

十界は次の通りにです。

地獄界、餓鬼界、畜生界、修羅界、人間界、天上界、声聞界、縁覚界、菩薩界、仏界

です。

 

わたくしはこれを現代人にもわかりやすいように、「界」をクラスと呼んでいます。

つまり、十界とは、十クラスなのです。

 

 

2、〈十のクラス〉にレベル分け出来る、この世界

 

一番悪いどん底のクラス、これを〈地獄クラス〉と言います。

 

本来は地獄界ですが、

「あの人は、地獄界の人間だよ」

というよりも、

「あの人は、地獄クラスの人間だよ

と説明したほうが、現代人にはよくわかるでしょう。

 

深い意味では理解できなくても、だいたいわかるはずです。

 

 

要するに最低だということです。人間だけではなく、食事や家などにも地獄クラスがあります。

「あれは地獄クラスの食事だったよ」

「あの家は地獄クラスの家だ」

と言えば、いったいどういうものなのかが、だいたい想像がつくではありませんか。

 

地獄クラスの上が、餓鬼クラスで、次が、畜生クラスとなります。

 

つまり、下から順番に次のようになります。

  • 地獄クラス
  • 餓鬼クラス
  • 畜生クラス
  • 修羅クラス
  • 人間クラス
  • 天上クラス
  • 声聞クラス
  • 縁覚クラス
  • 菩薩クラス
  • 仏クラス

 

一級から十級まで等級があると考えればよいでしょう。

 

3、さらに3つのクラスに大別できる

 

そのうちの地獄クラスから天上クラスまでを「六道」あるいは「六界」と言います。

これは凡夫の境界(レベル)です。

 

この六道の中でも地獄クラス、餓鬼クラス、畜生クラスは特に悪い境界です。

そこでこの3つを「三悪趣(さんあくしゅ)」、「三悪道」と言います。

 

一方、声聞クラスから仏クラスまでは聖なる境界です。

ですのでこの4つを、「四聖(ししょう)」と言います。

 

つまり、つぎのようになります。

  • 三悪趣・・・地獄クラス、餓鬼クラス、畜生クラス
  • 六道・・・地獄クラス、餓鬼クラス、畜生クラス、修羅クラス、人間クラス、天上クラス
  • 四聖・・・声聞クラス、縁覚クラス、菩薩クラス、仏クラス

 

このように分類できるのです。



2、凡夫が輪廻する「六道」

1、最低なクラスの「地獄クラス」

 

先ほども触れましたが、この中でも地獄クラスは最低のクラスです。

 

これはまさに、苦しみだけの人生を歩んでいる人の世界です。

殺すか殺されるか! 生きるか死ぬか!!

そうした身体的にも精神的にもギリギリの、苦しみだけの生き方をしている人です。

 

人間ならば、最低の人間です。

最低の職業、着るものも住むところも最低。

これらを全部、地獄クラスと表現するわけです。

 

運命上の星も、次のように最低のものばかりです。

「横変死の星」

「刑獄の星」

「逆恩の星」

「非常に強い肉親血縁相剋の星」

など。

 

これらはすべて、地獄クラスです。

【参考記事】人が持つ運命上の星とは。⬇︎

あなたは、どんな〈運命の星〉を持っているか?

 

2、いつもガツガツ「餓鬼クラス」

 

餓鬼クラスというのは、いつもガツガツしている人です。

「お金が欲しい」

「うまいものを食べたい」

などと常に欲求不満で、その欲求が全部果たされません。

 

要するに、強い欲望の世界に生きている人のことです。

 

この餓鬼クラスには次の2種類があります。

  1. 有財餓鬼(うざいがき)
  2. 無財餓鬼(むざいがき)

です。

 

有財餓鬼とは、お金や物といった材があるのにもかかわらず、さらに欲をかいて

「あれが欲しい。これが欲しい」

と言っていいる人です。

 

もう、金もうけのためならば何でもするといった人は、世の中には無数にいますよね。

義理も、人情も振り捨てて、金もうけに奔走します。

これが有財餓鬼です。

 

 

一方の無財餓鬼とは、働けど働けどお金がなく、いつも貧乏をしていて、そのために、

「お金が欲しい」

「物が欲しい」

と言っている人のことを言います。

 

このほかにも「名誉餓鬼」というのもいます。

これは名誉が欲しくて欲しくてたまらない人ですね。

 

3、物事の道理がわからない「畜生クラス」

 

畜生クラスというのは、因縁因果の道理がわからない人です。

 

たとえば大学の先生であって、世界的な知識を誇っていても、釈尊の説かれる因縁因果の道理を知らなければ、その人は畜生クラスなのです。

 

畜生とは「けだもの」です。

ですから、わけも分からずに腹を立て、人に嚙みついたりします。

 

 

犬などは、郵便屋さんなどにもいきなり吠え掛かって、噛みついたりするでしょう。

犬は畜生ですから、

「自分の家に郵便を配達してくれているのだ」

などという道理がわかりません。

 

同様に、物の道理がわからず、突っかかってくる人がいますね。

それらはすべて、畜生クラスの人なのです。

 

4、「修羅クラス」は戦いの連続

 

修羅クラスとは、年中、食うか食われるかの勝負・商売をやっている人です。

人間関係においても食うか食われるかで、血の出るような日常生活を送っています。

信頼関係も何もあったものではない世界です。

 

5、平凡な「人間クラス」

 

人間クラスとは、うんと下でもなければ、ずっと上でもない、平凡な人たちです。

 

6、上のレベルの「天上クラス」

 

天上クラスは、普通の人よりも生活はよいし、頭もよく、尊敬されるような職業についている人たちです。

でも、一見、そのように見えていても、内面では貪りの気持ちだけで生きている人ならば餓鬼クラスですし、

食うか食われるかの人間関係で苦しんでいるのならば、畜生クラスの人と言えます。

 

 

これが、「六道」です。

凡夫は、この六道の輪の中をぐるぐると回っているのです。

輪から飛び出さない限り、永久に六道の中を廻っているわけです。

 

たとえ天上クラスの人であっても、来世においては地獄クラスに堕ちているかもしれません。

 

これが「六道輪廻」というものです。

 

凡夫は、何生、何十生、何百生、何千生と六道を輪廻するだけでなく、一生においても、あるいは、一週間や一日においても、この六道を輪廻します。

 



3、六道の引力を脱した四聖(ししょう)

この六道から飛び出したところにあるのが、〈声聞クラス〉〈縁覚クラス〉〈菩薩クラス〉〈仏クラス〉です。

 

1、仏の声を聴く「声聞クラス」

 

声聞とは「声を聞く」と書きますが、これは仏さまが教えを説く声を聞いて悟りを開く、という意味です。

ですから、仏さまの説法を聞いたり、あるいは説法が説かれた書物を読んでいる状態の人は、この声聞クラスになります。

 

2、道理を悟った「縁覚クラス」

 

縁覚クラスは、因縁の道理を悟った人です。

あるいは、悟ろうとしている人たちを指します。

 

3、間もなく仏になろうとする「菩薩クラス」

 

このように、声聞クラスや縁覚クラスは、理論や教えを学び修行しているわけです。

 

菩薩クラスになると、そこから一歩進んで梵行(ぼんぎょう、仏道に関する行いや修行のこと)に入ります。

 

人を救うという“愛”の実践を一筋にやっていて間もなく仏になる人たちが、菩薩クラスです。

 

 

以上の六道と四聖は、一生にも当てはまりますし、一日にも当てはまります。

地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上の各クラス、つまり六道をぐるぐると果てしなく回っていては、苦しいだけでしょう。

 

しかし、一生懸命に正しい仏道修行をすると、仏さまのお力が働いて、その引力から飛び出すことが出来るのです。

 

シューと六道の輪廻の輪から飛び出して、四聖へと向かうことが出来るのです。

 

宇宙飛行と同じですね。

最終目的地は仏クラスです。

 

4、おわりに

 

ここまで人間の十界について、見てきました。

 

結論を言いますと、六道という悪いところをぐるぐると回り続けるから、〈輪廻〉は悪いわけです。

 

六道の引力を切り、四聖だけをめぐるのであれば、輪廻してもよいでしょうね。

もっとも四聖と言っても、仏クラスになれば、もう下には落ちないのですから、回るとしたら声聞・縁覚・菩薩の三クラスです。

この3つを廻るのであれば、それは良い輪廻であって、そのうちに必ず仏クラスへはいってしまうことでしょう。

 

けれども、わたくしたち凡夫が輪廻するのは六道です。

ですから良くないのですね。

 

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