退職・転職

その〈仕事〉辞めるか? 辞めないか?

 

みなさん、こんにちは。

 

みなさんはお仕事の方は、楽しくやっていけているでしょうか?

 

楽しい人はいいのです。

でも、逆に苦しくて苦しくてたまらない、って人もかなりいるようなのです。

 

今日は、

  1. 仕事を嫌で辞めたいと思っている場合
  2. 仕事には誇りを持っているけれど、そのために命を削っている場合

の、2つタイプについてどうするかを、考えてみたいと思います。

 



Contents 目次

1、本当はもっと別の仕事をやる方が良いのでは

1、今の仕事に迷う時

 

何かを始めるときにもエネルギーがいりますが、それをやめるには、それ以上のエネルギーと気力がいるものです。

 

仕事の悩みを持っている人は多いものです。

「辞めよう」と考えると、まず上司や同僚から引き止められることが、予測されますね。

また、目の前の仕事に関わる人たちに迷惑をかけることも考えられます。

 

さらに、生活費が稼げなくなるなど、経済的な心配が浮上するなどして、なかなか実行に移せないものです。

さらには、次の仕事がうまく見つからないかもしれない、という心配もあります。

 

また、嫌な仕事を続けてきたために、これまでにすでに生命力が衰えていると、正常な判断応力も低下しています。

 

そして、ますます「辞める」という行動に移す気力も無くなっています。

そうするとさらに、生命力が削がれていくという悪循環にはまっていくのです。

 

 

2、茹でガエルにならないために

 

さて、〈茹でガエルの実験〉というお話をご存知でしょうか?

これは有名な話ですが、次のようなものです。

熱湯が入ったボールの中にカエルを入れると、カエルは驚いて飛び出します。

ところが、水の中にカエルを入れて、徐々にボールごと水を温めていくと、最後にはカエルはそのまま茹で上がってしまいます。

そして、そのまま死んでしまうというのです。

 

あなたは、知らず知らずのうちに〈茹でガエル〉になってはいませんか?

(もっともこのお話、実際のカエルの実験では、温度などの条件によってはカエルは飛び出すこともあるそうです。)

 

長時間の労働によって、睡眠時間もほとんど取れない状態が何日も続いてしまう。

また、上司や同僚からのハラスメントにあっているとします。

そのために、心身ともに疲れ切ってしまっています。

 

 

そして、思考が停止してしまい、仕事以外のことが考えられなくなってしまいます。

そうなると、本当は辞めたいのに、「仕事を辞める」という具体的な行動を起こす〈発想〉や〈気力〉すらなくなってしまうのです。

いや、「辞める」どころか、「仕事を休む」ということすら出来ないほど、判断力が低下してしまうのです。

まさに心が、〈茹でガエル〉の状態になって、身動きができなくなってしまうのです。

 

職場があまりにも悪い環境にある場合、いろいろな迷いはあるでしょうが、〈茹でガエル〉になって死んでしまう前にきっぱりと辞めるようにしなければいけません。

 

もう一度お尋ねします。

あなたは、知らず知らずのうちに〈茹でガエル〉になってはいませんか?

 

2、“責任感”や“努力”では、どうにもならないこともある

上に述べたように、過重労働やパワハラなどが行われている職場なら、当然、その悪環境から“逃げる”ことが大切となってきます。

 

では、医療現場や学校職員などのように、強い責任が伴う職場の場合はどうでしょう。

この場合、本人は仕事に誇りを持ち、強い責任感があってそのために苦しんでいることが多い。

 

これをどう考えれば良いでしょうか。

 

1、努力すればなんとかなると考える人たち

 

よく「努力すればなんでも叶う」と考えている人がいますね。

そうした関連本もたくさんあって、イメージトレーニングを一生懸命にやっている人もいますね。

 

でも、自分の努力が報われないことを嘆く人はとても多いのが現実です。

これは仕事に限らず、どのような問題についてもいえますね。

 

できる限りの努力をしてみたが、解決の糸口が見つからない、と苦しみ続けている人は多いようです。

努力しても努力しても、あと一息というときに、思いがけないことが生じたりする。

 

 

または、自分は日頃からコツコツと努力を続けているのに、誰も認めてもらえない。

それに比べて、たいした努力をしていないのに、派手なことをする人に皆が拍手喝采したりしていることも多い。

問題の解決に向けて、できるだけの努力をしても、自分だけは全然ダメだ、って絶望している人もいますね。

 

そこで鬱状態になってしまったりする人もいます。

 

2、努力ではどうにもならないことって、実はいっぱいある

 

でも実際には、いくら努力をしたって、いっこうに問題の解決につながらない事ってたくさんあるものですよね。

 

自分の置かれている環境を変えるなんてことは、なかなか難しいい。

そこには何十年、ときには何百年といった歴史があるわけです。

 

そうしてでき上げってきた環境(社会の構造、人間関係、習慣など)を変えるってことは、個人の努力ではいくらかかってもなかなかできないものです。

 

そうした状況において、自分の苦しい状況を解決するのは、努力だけではどうにもならないことも多いのです。

 

「自分はこんなに努力している」

そう思っている人は、むしろ根っこの問題に目を背けて、“努力”に逃げているともいえるかもしれません。

 

まずは、

「努力ではどうにもならないことがある」

ということをしっかり意識して、心に余裕を持ちもっと大きな視点で、現在の状況の解決を考える方が賢明でしょう。

 

 

3、「辞める」ことが、本当の〈責任感〉となる場合もある

ここでは、責任の重い職場での問題の解決方法ということを、考えてみたいと思います。

 

1、どこまで頑張るか、を決めておく

 

責任感が強い人ほど、努力によって乗りきろうとする。

でも、それでは本当の問題の解決にはならないことが多いものです。

 

仕事に追われて、最後に死んでしまえば、それこそ責任を果たせなくなるのですから。

 

そうである以上、あるところで、

「ここまでを超えたら、辞める(休む)」

と言ったように、自分で区切りをつけておくことをおすすめします。

 

自分の同僚が先に次々と辞めていき、残ったものがさらに重い責任を背負わされる。

 

そうした状況においてでも、勇気がいるでしょうが、しっかりとした一線を引いておくことが本当の〈責任感〉なのではないでしょうか。

難しいかも知れませんが、きっぱりと「辞める」という英断を下すことです。

 

 

具体的な方法としては、次の方法があります。

  1. 自分で決めた「区切り」を超える前には、あらかじめ、「これこれこうなれば、これ以上は無理です」と、上司や同僚に「辞める」を予告し伝えておくことです。
  2. そして、いよいよ自分で決めた「区切り」に達しそうならば、具体的な期限をつけて、「辞める」を伝えます。
  3. 具合的に辞める日を指摘して、「辞める」の意思を伝えることによって、これだけでも職場環境の何かの変化を期待できます。
  4. さらにその場合、「内容証明郵便」で、文章で伝えると、より効果的です。口頭で告げるだけよりも、周囲の人を動かす効果が期待できるでしょう。

 

ここで、法律上、辞める場合は2週間前から指定できます。

民法627条1項により、2週間前までに「辞めます」と言っておけば、辞めることができるのを知っておいてください。

 

ココがポイント

民法627条1項とは
「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをする事ができる。この場合において、雇用は、解約の申し入れの日から二週間を経過することによって終了する」とあります。

 

2週間後に辞めるのが心苦しいのならば、1〜数ヶ月後の「○月○日に退職する」と、具体的な日を指摘して伝えるとよいでしょう。

 

2、弁護士を通して対応する

 

ここで、法律事務所を通して弁護士より〈退職〉の意向を伝えると効果的です。

 

弁護士が介入することにより、上司や組織は、より深くこの問題を受け止めるようになります。

そうすることによって、その職場環境の問題をより掘り下げて、解決を迫ることが出来やすくなるのです。

 

例えば医療現場や学校のような、日本社会全体の構造的な問題がある場合は、自分だけで問題を抱え込むのは良くありません。

 

つまり、自分一人の努力ではどうにもならないことであっても、その問題について、多くの人を自分と同じ土俵に乗せることによって、問題の解決が期待できるようになってくるのです。

 

同じ苦しみを抱えている人がたくさんいるわけです。

 

 

特に「先生」と呼ばれる職業は、時代の要請に見合うだけの人員の確保が難しいため、過重労働が続いている状態です。

 

自分自身の苦しい状況を、社会全体にアピールすることも考える方が良いのではないでしょうか。

 

くれぐれも、〈責任感〉により努力・我慢をする、ことはしないようにしなければいけません。

何度も言うようですが、死んでしまっては、それこそ本当に責任を果たせなくなるからです。

 

もっと広い視野で、長い目で見て考えましょう。

心身の健康を保って、末長く仕事を続けていくようにできることが、一番の〈責任感〉だと思うのです。

 

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