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1、ジプシーと盂蘭盆の関係
盂蘭盆という言葉は、サンスクリット語の「ウランバーナ」の音写語です。
これは、「逆さ吊り」という意味です。
1、「吊るされた男」はどこから来たのか
「逆さ吊り」というと、タロット占いの第12番「吊るされた男(The Hanged Man)」を連想するのは、私だけではないのではないでしょうか。
そこで、もしかすれば、ウランバーナ(盂蘭盆)とタロットの「吊るされた男」には、何か繋がりがあるのかも知れないのではないか、と考えるわけです。
つまり、盂蘭盆の風習や考え方が、まず西洋に伝わった。
それがタロットの「吊るされた男」になったという推理も楽しんでみたりするのです。
はたして、「吊るされた男」の起源は何でしょうか?
2、ジプシーはインド・ヨーロッパ語族だった
タロットカードの起源については諸説があるようです。
でも、はっきりしていることはが一つあります。
それは、
タロットカードを自在に操っていたのは、ジプシーと呼ばれる人たちである
ということです。
彼らの起源についても様々な説があります。
言語学的に言えば、彼らジプシーの言葉は、インド・ヨーロッパ語族の一派だということです。
これは、インドのカシュミール地方の言葉と非常に近いものです。
つまり、ジプシーはよく言われるように、エジプト人を祖先とするのではないということです。
エジプト人の言葉は、アラビア語やヘブライ語と同じく、セム・ハム語族に属していて、インド・ヨーロッパ語族とはまったく別物なのです。
ジプシーは、インド西北部から移動してきた種族である、ということなのです。
この観点からタロットカードを見直してみると、インドの宗教(ヒンズー教やヨーガなど)の本質的特徴が表れているとも考えられるのです。
2、吊るされた男 “THE HANGED MAN”
ここでは、この「吊るされた男」のタロットにおける意味をみてみましょう。
1、身動きが取れないからこそ、冴える思考
まず、このカードの全般的な意味を観てみます。
右足を木にくくりつけられ、両手は後ろで縛られている男。
身動きが取れず、閉塞的な状況です。
しかし、その割には穏やかの表情をしています。
静止した状況だからこそ、ますます思考が冴え渡り、クリアになっているのかもしれません。
このような状況こそ、これまでには気づかなかった大切なことに気づかされるのかもしれません。
内省の時間をとることの大切さをしますカードです。
自分なりに何かを考え、答えを見いだせることを示しています。
2、正位置
【Key Word】状況に身を委ねる、逆転の発想、忍耐、やり直し、自己犠牲
思うようにならない状態です。
こんな時こそ、静かに自分を見つめ直す時です。
そのうちに感情が落ちついてきたら、冷静に現場の判断ができるようになるでしょう。
〈恋愛〉時間が必要、今は待つとき、停滞した状況の関係、お互いの家族とトラブル、恋のしこり
〈仕事〉試練を迎える、報われない結果、成果が出ない、不調、許容量を超えた仕事
〈対人〉迷惑をかける人、こちらの手の内を見せない、自虐的、逃れられない苦しみ
アドバイス
ジタバタしてもがかずに、自分を見つめて!
3、逆位置
【Key Word】無駄な努力、逃げられない状況視野が狭い、試練に苦しむ、わがまま
身動きが取れない状況のようです。
焦ったり、あらがいてもがくほど苦しい状況になります。
でも苦しみの中でこそ気づくことがあるはずです。
世界の見方が変われば、希望の光が輝いてくるでしょう。
〈恋愛〉苦しくて辛い恋、一人に執着する、覚悟が決まらない
〈仕事〉プレッシャーにさらされている、逃げる言葉から考えている、にっちもさっちもいかない状態
〈対人〉自分のことしか考えてない人、迷惑をかける人、騒ぎを起こす、大人ぶった態度で平静を装う
アドバイス
今は逆境の時。もがかずに落ち着いて!
3、おわりに
「吊るされた男」の暗示は、ざっと以上の様になります。
ここで本題の、盂蘭盆とタロットの関係ですが、はっきりしたことはまだわかりません。
盂蘭盆の場合は、前に別の記事で説明しました様に、その起源は、目連(モッガラーナ)の母親が餓鬼界で苦しんでいることに始まります。
つまり、主人公は母親(女性)です。
それに比べて、タロットの「吊るされた男」は男性と違いがあります。
この二つを結びつけるのは、強引なこじつけだと言われるかもしれませんね。
今後、いろいろと情報が集まってきましたら、またこのBlogで書いていきたいと思っています。
今回は、一つの「問題提起」、ということで終了します。
【関連記事】盂蘭盆についての詳しい解説を書いています。⬇︎
【参考記事】輪廻転生についての解説です。⬇︎